経緯(?)についてはこちらの記事で。
種子島ロケットコンテスト(略して種コン)の公式サイトはこちら。
5泊6日を堪能してきたので、競技の様子とかも含めて書いておくよ!
1.種子島へ
種子島に入ったのは3月5日(火)。とりあえず種子島がどんな場所にあるかピンとこない人もいると思うので、Googleマップを貼っておきます。わいのおかんは「沖縄のさらに先のほうだと思ってた」とか言ってたし…。鹿児島から近いんだってば。
前日から鹿児島に1泊していたので時間に余裕があり、港近くにあるドルフィンポートで桜島を見ながら足湯に浸かったりしてました。眼の前でちょいちょいと噴火するので、見応えあります。火山灰が大変そうだけど。
14時過ぎに鹿児島港の高速船(ジェットフォイル)乗り場にSOMESATチームで集合して出発。大体1時間40分くらいで種子島の西之表港に到着。
8年前に来たときは海が荒れてて、高速船なのに揺れて酔っちゃったから心配してたけど、今回は天気が良かったのであまり揺れませんでした。
この日は南種子町の宿に向かい、翌日からの種子島ロケットコンテストに備えて英気を養うことに。西之表港からはレンタカーで大体1時間くらいで到着です。
この宿に限らず、南種子町にある宿泊施設や食べ物屋さんなどにはロケット打ち上げの写真や人工衛星のミッションマークなどがあちこちに飾ってあります。たまに「中の人」のサインやコメントも入ってる感じ。
種子島宇宙センターに長期出張でやってくる人が使いやすいように、洗濯場やお食事が充実してる宿が多いですわね。
どうも今回の宿には種子島ロケットコンテストに出場する他のチームも泊まっていたらしく、この日は20時過ぎまでトンテンカンって何か工作してる音がしてきて面白かったな。なんたって翌日は参加受付の際に機体審査がありますからね。
2.受付・機体審査・開会式・技術発表会
3月6日(水)、この日は朝から冷たい雨。南種子町の農業者トレーニングセンターで参加受付を済ませます。
種子島ロケットコンテストにはロケット部門とCanSat部門があり、それぞれの参加チームがレギュレーション通りの機体を持ってきているか、運営の先生方が審査するのですな。先生方も参加チームがどんな工夫をした機体を持ち込んでくるのかを楽しみにしていたようで、ニコニコされてました。
参加チームはこんな感じ。高専や高校からも参加があって結構多いですね。なお、SOMESATは左下の一般社団法人です。参加者におじさん入ってるのは我々のみだったのでは…あわわ。
簡単な開会式の後、さっそく技術発表会へ。発表会という名前ですが、れっきとした競技であり審査対象で、もし翌日からの実技が天候不良などで実施できない場合には技術発表会の成績で順位が決まるそうな。
自分のチームの機体にどんな特徴があって何に挑戦するのかをアピールするには3分はとても短く、こういう場での発表が苦手そうな学生さんが多い印象を受けました。でも卒論審査とか学会とかで発表するための予行演習っていう意味合いもあるのかなあ。
1分間の質問時間には先生方からの質問やコメントが飛びます。わいが聞いてて色んなチームに同じ質問されてるなあと思ったのは【End-to-Endでの試験をきちんと行いましたか】【あなたたちがこだわった部分、それによってどんなメリットがありますか】の2点。
ひりつくような質問の仕方ではないものの、隅っこで聞いてたわいは密かにドキドキしておりました。ギリギリまで機体の開発をしていると、通しでの試験は間に合わないのね…。
SOMESATチームも発表。利用したスライドはSlideshareにアップされていますのでどうぞ。
[slideshare id=136980524&doc=somesat2019-190318150721]
挑戦する内容をわいが要約したものは、以下のような感じ。
SOMESATが4機の小型CanSatで挑戦する内容は以下の通りです。
【1.画像認識機によるランバック競技の優勝】
小型超軽量でも高度なミッションが可能であることをお見せします。【2.教育用CanSat「えだまめS」の実証】
初心者がCanSat競技に参入しようとする際の入門機・学習機として標準的な機能を備えた機体です。低コストながらきちんと動作することをお見せします。【3.「えだまめS」の応用例の実証】
「えだまめS」で基礎を学んだ上で独自ミッションに挑戦する際の応用例をお見せします。
また、SOMESATが開発中であるCubeSatのメインミッション『宇宙空間ではちゅねミクがネギを振る』に用いるネギ振りモジュールの試験や、高高度水ロケット用リアルタイム姿勢演算の動作試験も同時に行います。【4.LoRa通信実験】
LoRaはデジタル無線通信の変調方式の一種で、非常に小さな電力で長距離通信ができるという特徴があります。SOMESATではLoRa変調を用いたCubeSat用の省電力通信機を開発できないか検討中で、それに向けてLoRa変調のアマチュア無線機を自作し実験します。
なお、LoRa変調のアマチュア無線機開発及び無線局免許状取得は、SOMESATが日本初となります!以上の4つの挑戦を通じ、CanSat競技そのものが技術的に高度に発展していくと同時に、初心者が今よりも簡単に新規参入しやすくなることを全体的な目標とします。
さあ、中編ではSOMESATチームの競技の模様を動画でご紹介したりますぞ。
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